KUIS


 
 
本作品は建築学科入学後で初めての制作課題だった椅子の実寸制作である。
この課題は、今の私が形成されるきっかけとなった作品と言っても過言ではない。
 
この課題で何より重視して考えたのは、「俺の他に誰も考えられない様なかっこよくて面白い椅子作りてえなあ」ってこと。
この目標を達成するために私は、機能を持った物を応用し活用することを考えた。
 
ものづくり経験のないまっさらな私が、中心的な材料として椅子に活用したのは区画を作るロープを張るための鉄製の「杭」だ。
杭を中心として、使用する材料に幾つかの機能を同時にもたせて、椅子として人が実際に座ることができる形として成立させた。
 


 

 

 

 

この作品を制作したことで得られた要素として、何より物を作ることの楽しさを知り、尚且つ、物を物として見るのではなく、違う方向から見ることで生まれる可能性を知った。
私は機能を持った物からエレメントを抽出し提示することで、そもそも持つ物の機能を俯瞰することができる。そのエレメントから物の新たな可能性を見出し、本作品「KUIS」を制作した。
この考えは私にとって最も重要な要素の一つとなっている。